★今回分解掃除するエアコン

三菱電機製 ルームエアコン霧ヶ峰 MSZ-AXV2219
霧ヶ峰のうち下から二番目の廉価機種の2019年版です。
・ムーブアイ搭載
・フィルターおそうじメカ無し
のモデルとなります。

AXVシリーズは住宅設備モデルという物で、家電量販店モデルのSシリーズと同等品となります。

□注意事項

今後また自力で分解洗浄する時のための記録を一番の目的とした記事です。
エアコン洗浄業者ではない素人による作業工程です。
仕事柄、電気回路や工具の取扱いに関する知識はありますが、掃除用の薬剤等の知識はまったくありません。
本体には故障の原因になるので自分で分解するなと記述されていますので、本記事を参考にしてやる場合は自己責任でお願いします。

★MSZ-GMの分解記事はこちら

本ブログの一番の人気記事「素人でも出来た!三菱製エアコン霧ヶ峰の分解掃除
霧ヶ峰の中でも一番の廉価機種の分解記事になります。
年式の違いかムーブアイの搭載有無の違いなのか上記記事と分解方法に違う点があったため、新たに備忘録として手順を残したいと思います。
GEシリーズは上記記事の方が参考になるかもしれません。

★分解手順

□1.電源プラグを引っこ抜く

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2口のプラグの方さえ抜けば、アース線はそのままでOK。

□2.道具を揃える

なぜこちらが最初じゃないのかというと、電源プラグを引っこ抜いてすぐはまだ感電の危険があるからです。
必須道具
〇プラスドライバー#2
ファンを取り外すまでの各種ネジ用
〇プラスドライバー#0
フラップ動作用モーターのネジ用
〇踏み台
エアコンの上まで手が届けば、脚立でもテーブルでもOK
自宅でDIYでやる分には、足場を広くとれるテーブルが作業性良いかもしれません。

私が使用してるその他便利道具
〇ヘッドライト
明るさが欲しい時に手持ちじゃなく照らせます。
〇マグキャッチ
ドライバーに磁力を持たせてネジを落としにくくすることが出来るグッズ


〇内装剥がし
パネルを外す際、右のツメを外したら、さっき外した左のツメが元に戻っちゃったといったのを防ぐために、挟み込んで使ってます

□3.前面パネルをあげる

GMはこの段階でパネルを取り外せたのですが、AXVシリーズは無理なようです。
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□4.エアフィルターの取り外し

通常のお手入れの範囲なので省略します。

□5.上下風向フラップの取り外し

吹出し口の中が見えるくらいにフラップを手で開きます。
手前と奥のフラップそれぞれ中央2カ所とまっているので、フラップを矢印の方向に引っ張り外します。
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フラップを曲げるようにして、左側、右側の順で取り外す。
幅広のフラップが手前側ですので、戻す際に間違えないようにしましょう

□6.表示カバー取り外し

本体に記載されてある、表示カバーの外しかたに従い、表示カバーを外す。
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□7.パネル取り外し

吹出し口下の左右2箇所にネジカバー。
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このカバーを取り外すと、ネジがみえるのでこれらを取り外す。
パネル外し後の写真ですが、赤丸部の位置にパネルのツメがあるので上から押し込むようにして外す。
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パネル下部やサイドにも軽いツメがあるのですが、そっち側を先に外してパネルを浮かせた状態にすると上部のツメが取りにくくなります。
下部のツメが外しにくい場合は、左下or右下側の配管用のカバーパネルを外すと、楽になります。
こちらは配管されてない側を外す方をオススメ。
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エアコン上部が目線の高さになるくらいまで登れる踏み台の方がこのツメを外す作業が楽になります。
ここまで外すことで前面パネルも外せるようになります。
パネルを洗う際により細かく洗いたい場合を除き、外す必要はないと思います。

□8.フラップモータのコネクタ取り外し

電装部パネルのネジを下上の順で外し、パネルを取り外す。
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CN151と書かれた白いコネクタを外す。
写真の左側から右へT型のツメを押しながら外す。
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その他のコネクタは取り外す必要なし。
我が家はエアコンの右側を壁寄りに設置していたので、外すのに少し苦労しました。
メンテナンスを考慮するとエアコンの右側を壁に寄せない方がいいですね。
数点ある整線用のフックにケーブルが引っかけてあるので、コネクタ側から順に外して行きます。
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□9.ドレンパン取り外し

丸の部分にあるツメを外すと右の基盤側が浮く。
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この状態でドレンパンを引っ張りだす。
ドレンホースが繋がったままになっているので引っ張りすぎには注意。
また近日中に冷房運転をしていた場合、水が溜まっている可能性があるので注意。
ドレンホースとドレンパンを繋ぐツメを浮かせて、ドレンパンを取り外す。
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□10.ファンの取り外し

ファンの右の方に羽根がない部分があり、そこからネジが見える。
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ここは特にドライバーに磁気がある方が作業性が高いです。
次に、フィン左部にあるフィンを止めてあるネジ2本を取り外す。
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フィンの左側を浮かすと、下の図のような状態になるのでファンを軽く持ち上げ左方向に引き抜く。
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□10(2).フィンを戻す

繋がったままの右側に負荷が掛からないよう、フィンは元に戻し念のためネジをしめておく。
フィンは取り外しません。
フィンは取り外さずとも十分掃除が可能であることと、取り外すにはガス抜き工程が必要となり更に面倒くさくなるため。

□11.風向フラップ用モータの取り外し

ドレンパンについているフラップ用モータを外します。
まずは左右フラップの留め具を外す
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プラスドライバー(#0)でモータを止めてあるネジ3本を取り外す。
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画像下側のモータの配線を整線フックから取り外す。
左右フラップ用のアームの位置に気を付けながらモータをドレンパンから外す。

★あとは掃除

ここまでで分解は完了
取り外したパーツ類は、スポンジやらブラシやらを使い風呂用掃除用具を用いてゴシゴシ。
カビが気にならないパーツは中性洗剤やただの拭き掃除程度でも十分かと思います。
ファンは特に入念に羽根を一枚一枚ブラシで擦ってカビを落としましょう。
私は↓のような隙間ブラシの100均の物を使用しています。


この時、アルカリ性の薬剤等を使うと簡単にキレイになるらしいですが、私は薬品の知識には疎いので安全性・手軽さを重視しカビハイターで擦り洗いしました。
おそうじ業者さんのYouTubeで窓パッキンのカビ取りに使う洗剤比較動画を見たのですが、手軽に手に入る品だとドメストがカビ退治におススメなようです。

壁に取りついたままの部分はカバー外側を拭き掃除の後、電装部と壁を養生。
カバー内側は中性洗剤を付けた雑巾で拭き掃除しカビを除去。
フィンは市販のエアコン洗浄スプレー。
その後フィンとカバー内部を蓄圧式噴霧器ですすぎの上、乾拭き。
本当は洗浄スプレー+蓄圧式噴霧器よりエアコン向けの高圧洗浄機の方がいいと思います。
あとは乾燥。
天気の良い昼間だったら天日干し。
雨天時は室内で扇風機の風を当てて放置。

★仕上げ

完全に乾いたら分解と逆の手順で丁寧に組み立てていくのみ。
そして動作確認。
目視でちゃんと動いているか、変な音がなっていないか、カビ臭いにおいがとれているかをチェックして終了!

★おまけ

GMシリーズに比べて電気パーツの取り外しが若干厄介でしたが、基本工程は変わっておらず、三菱の分解のしやすさは健在だと感じました。

ここまで分解するのは抵抗があるという方に、今回も「くうきれい」というファン用洗剤を紹介します

徹底度合は分解洗浄には及ばないものの、こんな感じでしっかり養生さえすれば手軽にファンの掃除が出来る製品。
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何もやらないよりは遥かにマシでしょう。
ちなみに付属のリンススプレーだけだとすすぎ足りないので、霧吹き等が必要になります。
個人的には蓄圧式噴霧器がお手軽で扱いやすいです。